憧れだし、たいして場所も取らないし、まあいいとするか、アンバサダー。
ミッチェルに触発され、やっぱり一番の昔からの憧れリールはABUのアンバサダーだよな、と思う。
それこそ子供の頃は、私のお小遣いやお年玉レベルではとてもとても手に届かない代物で、釣り場で見かけると、「あいつ、金持ちなんだろ」と変にバカにして、「釣りは道具じゃない」と粋がっていたけれど。
でも、でも、ほんとは欲しかったのよ、アンバサダー。釣りキチ三平や開高健氏の本を読んでは、一度あれで釣りをしてみたい、いや、本物に一度触ってみたい、目の前でゆっくり見るだけでもいい、と思いながら、ABUのカタログを穴のあくほど眺めていたっけ。
近所のちいさな釣具店には陳列すらされていなかったし、ほんとに売っているのだろうか、と買いもしないのにいらぬ心配をしたりもした。
ネットで見てみると現在でもなかなかいい値段がついている。当時の定価ほどの価格だろうか。希少なコレクターものはウン十万。そこまでして手に入れたいものでもないや。やっぱり未だに昔のまま、「釣りは道具じゃない」と粋がるしかないのかと思っていた。
でもありますねえ、たまには。復刻だけれど、なかなかいい状態で、なぜだかかなり安く、箱もついてる。どうするべなあ。
まあこれも何かの縁、と買っちゃいました。
アンバサダー2500Cと5000C。
復刻は人気ないのだろうけれどそんなことは私にとってはどうでもいい。だってアンバサダーなんだもの。これでまた釣りに行けたらと考えるだけで、心穏やかにくらせるのなら安いものかもしれない。
値段も値段なので、多少の欠陥は仕方がないと思っていたのだけれど、別段、何の問題もない、いやそれ以上にほとんど実釣されていないであろうと思われる奇麗なものでした。レプリカ、復刻版とはいえ、もう20年近く前のもの。
大事にしていた人がいるんですねえ。
とうとうアンバサダーに会うことができました。40年来の憧れです。もうこんなことはこれからの人生にそんなにないね。
結構小さいなあ、結構重いなあというのが第一印象。
ミッチェルの時と同じ、こんなものに憧れていたんだなあ、と冷静にみれる自分もいる。
でもやっぱりいいなあと思ったり。
こいつを見ながらひとりで酒を飲みました。
その一晩だけでも価値はあったかと。
こいつで釣りを、と思って購入したけれど、奇麗で傷がなさ過ぎてちょっと使うのは忍びない。
そのまま、棚に置きっぱなし。このままほおっておくしかなさそうだ。いずれこの奇麗な姿のまま誰かに渡るのだろう。
それまでの間、私が預かっておきます。
実際に釣りに行く用のアンバサダーも欲しいなあ・・・。
はあ・・・。釣りなんかほとんど行かないくせに。何をやってるんだか。
でも、よかったよ。
ありがとう、アンバサダー。
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